未来派図画工作のすすめ/自由ノート

いい月だね

忙しいという言葉を使うのは好きではなくて、忙しそうな人だと思われるのも嫌いなのですが、カレンダーに細かく書かれたスケジュールに負けて、忙しそうにしている自分がいる。

特にここ数ヶ月は、色々なことが目まぐるしく過ぎ去って、自分を忘れてしまいそうでした。 「いい月だね」と一行のメールを貰う。

最終電車から降りた私は、ふと澄んだ夜空を仰いでみました。そこには大きな月。重なって流れる霞。音の無いひんやりとした夜。なんだか肩から力が抜けて、ちょっと立ちすくんでしまいました。

千年前の人も同じものを見て、千年後の人も同じものを見る。 この月を見て、きっと美しいと思う人がいるだろう。私と同じように立ちすくむ人もいるだろう。大きな時間の流れの中で、私達は人知れず共有しているものがある。

でもそれは、とても長い長い時間の流れの中にあるから、気づかれない。 せめて数年でいいから、人の心に浮かぶ月のような、そして自分の心に浮かぶ月のような、何かを作ることに携わっていければと思う。

 

Photo by Wolfgang Hasselmann on Unsplash

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