未来派図画工作のすすめ/自由ノート

好奇心と産業

世界的に有名な物理学の科学者が、研究をねつ造した。その研究がもし本当の事であれば、これからの物理を大きくかえるほどの、史上空前のねつ造であった。何故科学の分野で、学問の分野で、不正がおこってしまうのだろう?

残念ながら、科学は、かつてのように純粋に知的好奇心を満たすだけのものではなくなっています。今は企業が関わり、特許がからみ、役に立つ製品作りを求められています。科学は金儲けの材料ともなっているのです。 ノーベル物理学賞受賞者 ロバート・フランクリン

このコメントにはっとする。それでは芸術はどうか、音楽は?、スポーツは? 宗教は?純粋な好奇心からものを作っているだろうか。いや、今やすべては産業のためである。でも最初は好奇心から始まる。純粋なドキドキだったはず。先の事など考えずに、自分のすべてをかけて取り組んでいたはず。しかしそれが産業の中にとりこまれ、分野という枠組みに入れられて、利益というギブスをはめられる。 このギブスを外すためにも、まずは分野という枠組みを考え直さなければならない。極度な専門化を避けなければならない。

分野外のことを他人に任せすぎると、視野が狭くなり、大勢の中の一人になり、次第に身動きが取れなくなっていく。勉強の幅を少し広げて、2つを専門に。2つのエキスパートに。そしてそれを3つに、4つに。ビクター・パパネックが言ったように分野を貫いていかなければならない。

 

Photo by Greyson Joralemon on Unsplash

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