未来派図画工作のすすめ/自由ノート

公害

経済設計という言葉がニュースをにぎわしている。ぎりぎりまでコストを削減し、利益を優先する。その結果として作る期間はどんどん短くなる。作らせる人間も、作る人間も、完成品のクオリティよりも効率を求めるようになる。

それを続けていると、最後には作る事が嫌いになる。作る人は、完成品はどうでも良くなって、それに費やした時間への代償を求めるようになる。作らせる人も、何を作るかなんて関心が無くて、利益を上げることしか興味がなくなる。みんな仕事が嫌いで嫌いでしょうがない。いつもやめたいと思っている。

われわれは、デザインのまずい品物や構造物で地球そのものを汚すのをやめなければならない ビクター・パパネック ー 生きのびるためのデザイン

利益を追求する事、コストを削減する事は企業として当然のことだ。しかしそれだけが目的になるのであれば、もはやそれは公害である。私たちはもう一度、何のために利益を上げるのか?という根本的な事を考え直さなければならない。そして何のために作るのか?ということも考え直さなければならない。これはつまり、何のために生きているか?ということなのだ。

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